「時をこえる風」
 フォーサイスの「囮たちの掟」 ISBN:4042537235る中篇。
 「リトル・ビッグホーンの戦い」をテーマにした作品、というと第七騎兵隊がどのように壊滅したか、という内容を思い浮かべるだろうが、その予想はいい意味で裏切られた。
 一言で言うと、時空を越えたラブストーリー。
 主人公の年齢を中高生あたりにすれば富士見ファンタジー電撃文庫のレーベルで売っててもおかしくないんじゃないか、というくらいラノベっぽいのですよ。

 時をこえて現代に復活した主人公に関係する、脇役たちの来歴をこまごまと描写するのはフォーサイスの面目躍如だな。脇役たちの先祖はリトルビッグホーンの戦いで全滅しちゃってるもんで、登場させるためにこまごまと書いている。私としてはそこがおもしろくてしょうがないのだけれど(笑)


 「灼眼のシャナ 6」ISBN:4840226083
 超人能力をひたかくしにしようとする、というシチュエーションがたまらない。坂井と佐藤/田中が相談したのは池だけで、池はまったくフレイムヘイズやらの知識はないわけで。このすれ違いが辛抱たまらん。
 このすれ違いが解消されて、坂井の友人たちが知識を共有し始めると、坂井は故郷から離れるしかないのではないだろうか。次巻で「第一部完!」にならないことを祈る。
 知人が急に緒方竹虎について聞いてきた理由がよくわかった(笑)